東洋医学について

不妊治療というと、病院で行う検査や治療を思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん、現代の西洋医学は大きく進歩しています。
では、東洋医学である鍼灸には、何ができるのでしょうか。

私は、身体には本来、自分自身を整えようとする力があり、鍼灸はその力を引き出す手段の一つだと考えています。

なぜ、鍼をすると身体が変わるのか

鍼は、身体のごく限られた場所に、ほんの少し刺激を加えます。
その刺激は神経を介して脳や脊髄などに伝わり、身体のさまざまな調整反応につながります。
自律神経や血管、筋肉などにも変化が起こり、鍼をした場所だけではなく、全身に影響を与えていきます。
つまり、鍼灸は単純に「悪いところに鍼を刺す」というものではありません。

身体に刺激を与えることで、本来身体が持っている調整する力を引き出していく。

そこに鍼灸の大きな特徴があると考えています。

東洋医学では「全身のバランス」を見ます

東洋医学では、身体の状態を知るために「脈」を診ます。
脈の状態から、身体のどこに気の巡りの偏りがあるのか、全身のバランスがどうなっているのかを見ていきます。
そして、その方の状態に合わせて必要なツボを選び、鍼やお灸をしていきます。

例えば、同じ「妊娠を希望している」という方でも、身体の状態は一人ひとり違います。
そのため、全員に同じ場所へ鍼をするわけではありません。

その方の脈を診て、今どこにバランスの乱れがあるのかを考え、その状態に合わせて整えていく。

これが、私が考える東洋医学の基本です。

バランスを整え、妊娠を目指す身体へ

東洋医学では、身体の一部分だけを見るのではなく、全身のバランスを整えることを大切にします。
気の巡りが滞っているところがあれば整える。
偏っているところがあれば、全体のバランスを整えていく。
そうすることで、身体が本来持っている力を発揮しやすい状態に近づけていきます。

不妊鍼灸では、その目的を「妊娠を目指す身体づくり」に置いています。

一度の施術ですべてが変わるわけではありません。
その方の状態を見ながら繰り返し施術を行い、少しずつ身体のバランスを整えていきます。
私は、これが東洋医学を不妊治療に取り入れる意味だと考えています。

西洋医学と東洋医学、それぞれの力を

西洋医学には、検査によって身体の状態を確認し、必要な治療を行うという大きな力があります。
一方、東洋医学には、脈や身体全体の状態を見ながら、身体のバランスを整えていくという独自の考え方があります。
私は、どちらか一方だけで考える必要はないと思っています。

西洋医学でできることは西洋医学で。
東洋医学でできることは東洋医学で。

それぞれの良いところを活用しながら、妊娠を目指していく。
そして鍼灸によって、妊娠の可能性を少しでも高めていく。
それが、当院の不妊鍼灸に対する考え方です。

「妊娠のために、できることをもう一つ増やしたい」
そう考えている方に、東洋医学の可能性を知っていただきたいと思っています。

妊娠を目指す身体を整え、「妊娠の窓」を少しでも広げていきましょう。