ワクチン接種、どうしたらいいですか?
令和3年6月も後半に入り、コロナワクチンの職域接種が進み、急に「ワクチンを打つ」ということが、通院中の患者様の身近なものとなりました。
最近施術中に「ワクチン接種をした方が良いですか?」「どうしたらいいですか?」という話題がよく出ます。
もちろんかかりつけのドクターの指示を仰ぐのが大原則です。
基本的には「ワクチン接種は構いません」というケースが多いようで、「避妊してください」「移植はこの時期は控えてください」と指示をされることは少ないように見受けられます。
日本産婦人科学会の「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方へ(第2版)」を、ご覧ください。
これによると、
・現時点では世界的に接種のメリットがリスクを上回ると考えられる
・産婦人科医は被接種者に、長期的な副反応は不明で、胎児および出生児への安全性は確立していないことを事前に十分説明する
・器官形成期(妊娠12週まで)は、偶発的な胎児異常の発生との識別に関する混乱を招く恐れがあるため、ワクチン接種を避ける
・妊婦には母子管理のできる産婦人科施設などで接種することが望ましい
・妊婦のパートナーは、家庭内での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する
・妊娠を希望される女性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする
というようなことが書かれています。
妊活されている方の多くは、普段からお酒や薬の服用を控え、食事にも大変気を使われています。
自分のみならず、将来宿るであろう赤ちゃんへの影響を非常に気にされています。
私はそれは「母性」であり、自然なことだと考えます。
そのような方に「ワクチン接種を」と言われても、戸惑うのは当たり前です。
コロナへの感染は怖いけど、ワクチン接種は出来れば控えたい、というのが本音だと思います。
中には採卵周期にご主人が接種することで、精液への影響はないのか、気にされる方もおられました。
またワクチンを打ちたくない理由を会社側に言わなければならないのが嫌だ、という意見もあります。
最終的には、コロナへの感染を引き続き注意しつつ、各自一番リスクの少ないであろう時期に接種することになるのかと思います。
中・長期的な胎児および出生児への安全性が、少しでも早く証明される日が来ることを望んでおります。